スーパーマーケットは、私たちの日々の生活に欠かせない場所です。しかし、障がいのある人にとっては、買い物がスムーズにいかない、あるいは安心して買い物を楽しめないというケースも少なくありません。そこで、この記事では障がいのある方が安心してスーパーを利用できるよう、どのような工夫がされているのか、また、障がい者側もどのような点を工夫すれば買い物がしやすくなるのかについてもご紹介します。
目次
スーパーが行っている工夫
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多くのスーパーマーケットでは、障がいのある方が安心して買い物ができるよう、様々な工夫がされています。地域や店舗により内容は異なるとは思いますが、おおまかにスーパーが行っている工夫をご紹介していこうと思います。
店内環境の整備
スーパーには障がいがあるかどうかに関わらず様々な人が利用します。店舗側がどのように環境を整えているかみていきましょう。
- 段差の解消: 車椅子やベビーカーでもスムーズに移動できるよう、出入口や通路にスロープを設置したり、段差をなくしたりする工夫がされています。
- 通路の拡大: 車椅子同士や、車椅子とカートがすれ違えるよう、通路幅を広くとっているスーパーも増えています。
- 視覚障がい者への配慮: 点字ブロックの設置や、商品棚に大きな文字で品名を表示するなど、商品を見つけやすいよう工夫がされています。
- 聴覚障がい者への配慮: 緊急時のアナウンスを、音声と同時に文字表示で伝えるなどの配慮も進んでいます。
商品の選びやすさ
障がいを抱える方がスムーズに買い物できるよう、店舗側が行っている工夫については以下の点があげられます。
- 低い位置に商品を配置: 車椅子の方でも手が届きやすいよう、腰の高さや低い位置に商品を配置している店舗があります。
- 大型商品や重い商品の取り出し: 店員に声をかけて、大型商品や重い商品を取り出してもらえるサービスを提供しているスーパーもあります。
- アレルギー対応食品の充実: 食品アレルギーを持つ方でも安心して買い物ができるよう、アレルギー対応食品の品揃えを充実させているスーパーが増えています。
その他の工夫
スーパーが行っているサポートは物理的な環境整備だけではありません。その他にも様々な工夫が施されています。
- 多目的トイレの設置: 車椅子で利用できる多目的トイレが設置されているのはもちろん、おむつ交換台やベビーベッドが設置されている場合もあります。
- 店員のサポート: 買い物に困っている場合は、店員に声をかけてサポートを受けることができます。また、サービスカウンターや店舗入口の呼び出しボタンで店員にサポートを依頼できる店舗もあります。
- 配達サービスやオンラインストアの活用: 自宅にいながら、商品を選んで購入できるオンラインストアの他、店頭で買った商品を自宅に届けてもらえる店舗もあります。
スーパーマーケットでは、障がいのある方が安心して買い物できるよう、様々な工夫が凝らされています。段差の解消や通路の拡大、商品への配慮など、物理的な環境整備はもちろん、店員のサポートやオンラインストアの活用など、多角的な取り組みが進んでいます。これからも、より多くの人が快適に買い物できるよう、さらなる改善が期待されます。
買い物をする際の障がい者側の工夫
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先にスーパー側が行っているバリアフリーに関する工夫をご紹介しましたが、障がいを抱える方がスムーズに買い物をするための工夫についてもご紹介していこうと思います。
コミュニケーションボードを使う
スーパーでの困りごとの一つに店員さんとのコミュニケーション問題があります。聴覚に障がいがある方や、発声や言語に障がいがある場合はコミュニケーションが難しいですよね。そんな時のためにコミュニケーションボードを用意しておくと便利です。最近では店員さんが他国から移住してきた海外の方という場合も多いため、イラスト付きのコミュニケーションボードを用意しておくといいと思います。紙に印刷してもいいですし、ipadなどのタブレットに画像をセットしておくといいでしょう。
セルフレジや電子決済、レジGOの活用
スーパーでの買い物は、混雑するレジに長い間並んだり、お会計に時間がかかるなど何かとストレスになる事も多いですよね。そんな時はセルフレジと電子決済を活用すると便利です。セルフレジなら商品をバーコードリーダーにかざしたあとマイバックに入れられるので、買い物の工程をスムーズに行う事ができます。
また、最近イオン系列のスーパーで導入されているレジGOを使うとさらに便利になります。使い方はとっても簡単で、出入り口で専用機器を借りた後、かごにマイバックをセットします。あとは商品のバーコードを読み込んでマイバックに入れるだけ!後はレジGO専用のセルフレジで会計するだけなので、スムーズにお買い物ができます。専用機器に金額も表示されていますので、合計額が予算内におさまっているか不安になる心配もありませんし、計算が苦手な方も安心してお買い物ができます。
ネットスーパーや配達サービスを使う
障がい種別によっては、なかなかスーパーに行けなかったり、スーパーで買い物ができてもそこから自宅まで運ぶのが困難な場合もありますよね。そんな時は、少し割高にはなりますがネットスーパーや宅配サービスを利用しましょう。利用する前に近隣のスーパーがネットスーパーや配達サービスを行っているかどうか、ホームページや電話などで確認してみてください。
様々な支援アプリを活用する
一人で買い物に出かけると店員さんを探せない、基本的に人に頼らず自分のペースで買い物がしたい、という方はスマホやタブレット向けに開発されている支援アプリを利用してみましょう。
視覚障がい者を例にしてご紹介すると、拡大鏡アプリのほかにも見てもらいたい物にカメラをかざす事でテキストとして読み上げてくれる「Seeing AI」というアプリや、リアルタイムで通話をしながらボランティアにサポートをしてもらえる「Be My Eyes」というアプリがあります。その人の性格や障がいによって困りごとは様々ですが、それを補うための支援アプリもたくさんの物が開発されていますので、自分にあったツールを利用してみてください。
さいごに
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最近のスーパーは、誰もが利用できるよう様々な工夫を取り入れています。障がいのある方も、安心して買い物を楽しめるよう、今後も様々な取り組みが進んでいくことが期待されます。もし、あなたの近くのスーパーで、改善してほしい点があれば、積極的に意見を伝えてみてください。また、障がい者側も身の周りにある便利なツールや制度を活用しながら楽しく快適に買い物ができるよう工夫していきましょう。
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