リハビリや介護でよく使われる端座位とは?
端座位とは、ベッドや椅子などの端に腰掛け、床に足をつけて座った姿勢のことです。
一般的にはあまりなじみのない言葉ですが、リハビリや介護分野ではよく使われており、他の座位姿勢と区別されています。車椅子生活を送る上でも、下半身や足のトレーニングを行う上でも必須な姿勢となります。
端座位は、下半身の血行が良くなり、むくみ予防や冷え性改善に効果がある他、腹圧が高くなるので、排尿や排便がしやすくなるというメリットがあります。
端座位の姿勢を保つには、お尻を椅子の端につけ、背筋を伸ばした状態で座りましょう。
足の裏をしっかり床につけるのもポイントです。
長時間同じ姿勢を保つのが難しいという方は、背中にクッションをあてて腰の負担を軽減させたり、足を台に乗せると座りやすくなります。
端座位は、自宅での日常生活でも行う事ができます。テレビを見たり、読書やパソコンを使う時に実践してみてください。
座ったままできる下肢トレーニング
下肢とは、股関節・ひざ関節・足首までの3大関節と足指の部分の事をいいます。
下肢を鍛える事で、骨格筋量の増加、体脂肪の減少、生活機能の向上、食べ物を飲み込んで胃へ送り込む力の維持・改善、腰痛・膝痛の改善などたくさんの効果が期待できます。
下肢の筋力トレーニングは立った状態で行うイメージがありますが、実は座ったままでも行う事ができるんです。
では、実際に座った状態でできるトレーニングをいくつかご紹介しましょう。
まず、トレーニングを始める前に椅子、タオル、あればゴムバンドやボールも準備してください。
端座位状態でできる筋トレ
1. 足首の曲げ伸ばし
- 椅子に座り、足を床につけて座る。
- かかとを床につけたまま、足を上にそらす
- 逆にかかとをあげて足を床につける
- 10回ずつ、2セット行う。
2. 足の指の曲げ伸ばし
- 椅子に座り、足を床につけて座る
- 足の指をすべて内側に曲げる
- 足の指をすべて広げる
- 10回ずつ、2セット行う
3. タオルギャザー
- 椅子に座り、床にタオルを置く
- 足でタオルを挟み、引き寄せる
- ゆっくりとタオルを離す
- 10回ずつ、2セット行う
4. レッグプレス
- 椅子に座り、足で床を押して膝を伸ばします
- ゆっくりと膝を曲げ、元の姿勢に戻ります
- 10回を2セット行いましょう
5. 内ももの筋トレ
- 椅子に座った状態で膝の間にボールを挟みます
- 両膝でできるだけボールをつぶします
- ゆっくり元の位置に戻しましょう
下肢のトレーニング
1. ゴムバンドを使った足上げ
- 椅子に座り、膝にゴムバンドをかける
- 膝を曲げて足を上げる
- ゆっくりと足を下ろす
- 10回ずつ、2セット行う
2. 膝の曲げ伸ばし
- 椅子に座り、足を床につける
- 膝をゆっくりと曲げ、椅子の上で体育座りをするようにかかとをお尻につける
- ゆっくりと膝を伸ばし、元の位置に戻す
- 左右の足それぞれ10回×2セット行う
3. 立ち上がり動作
- 椅子に座り、両腕で肘掛けを握る
- 体重を腕にかけながら、ゆっくりと立ち上がる
- ゆっくりと座る
- 10回×2セット行う
4. お尻の筋トレ
- 椅子に浅く座ります
- 腕を前に90度まで挙げましょう
- できる限り指先を前に出します
- ゆっくりと元に戻します
さいごに
車椅子生活でも、足の筋力を鍛えることで、健康的な生活を送ることができます。
トレーニングを行う際には、無理をせず自分の障がい程度や体力に合わせて回数やトレーニング内容を調整し、補助具の使用や介助者と一緒に行うなど、けがをしないよう工夫しながらトレーニングを継続していきましょう。
私どもメジャーサポートサービス那覇本社では体験や見学、問い合わせなどを随時受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。