一般就職に必要な3つのスキル
障害者雇用で活躍するためには、どのようなスキルが必要になるでしょうか?
まずは基礎的なものから見ていきましょう。
1. 基礎的なスキル
実際に職場で求められる最も基本的なスキルは、勤怠の安定です。体調管理を行い、周囲に迷惑をかけずに責任を持って勤務できることが重要です。
また、自分にできることを理解し、報告・連絡・相談をしっかりと行うことも大切です。
困ったことがあればすぐに上司や同僚に相談することで、周囲のサポートを受けやすくなるでしょう。
2. 職業能力
応募する職務に必要な知識・技能を身につけていることはもちろん、問題解決能力や学習意欲も重要です。
問題が発生した際、自分で考え、解決できる能力は、どんな仕事でも求められます。
また、新しいことを学ぶ意欲と、それを習得する能力があれば、キャリアアップにもつながります。
3. 協働スキル
職場では、周囲と協力して仕事を進めることが求められます。
そのため、自分の考えを相手に伝え、相手の話を理解する「コミュニケーション能力」、チームの一員として、目標達成のために協力して仕事を進めていく「チームワーク」、異なる意見や価値観を持つ人々と協調して働く「協調性」といった協働スキルもとても大切です。
取得しておきたい資格
次に取得しておきたい資格についてもご紹介しておきましょう。
人それぞれ目指したい職種や障がい特性によって取っておきたい資格は様々ですが、大きく分けて2種類あげる事ができます。
1. 職種に必須とされる資格
これは、国家資格や業界団体認定資格など、特定の職種に就くために必須の資格です。障がい者であっても、これらの資格を取得すれば、対応する職種に就職することができます。
国家資格の例としては、医師、弁護士、公認会計士など。業界団体認定資格の例としては、IT業界の「基本情報技術者試験」、金融業界の「証券外務員試験」などがあります。
これらの資格は、その職種で求められる専門知識やスキルを証明するものであり、就職活動において大きなアピールポイントとなります。
2. 職種に役立つ資格
これは、TOEIC、日商簿記検定、MOS、ITパスポート試験、ファイナンシャルプランナー(FP)、秘書検定、日経TESTなど、特定の職種で役立つ資格です。
これらの資格は、必須ではありませんが、取得しておくと就職活動で有利に働きます。
特に、転職希望者にとっては、キャリアアップや年収アップにつながる可能性があるので、取得しておくといいでしょう。
以下、職種別に役立つ資格の例をいくつかご紹介します。
- 事務職:日商簿記検定、MOS、秘書検定
- IT業界:基本情報技術者試験、応用情報技術者試験、情報処理技術者試験、Webデザイン技能検定
- 金融業界:証券外務員試験、ファイナンシャルプランナー(FP)
- 販売職:TOEIC、販売士検定
- 医療・福祉職:介護福祉士、社会福祉士
抑えておきたいポイントと注意点
先に一般的なスキルや資格についてお話しましたが、障がい者が一般企業で働くうえで大事なポイントもいくつかご紹介していきましょう。
1. 障がい特性を活かす
障がい特性を活かして職種や部署を選ぶことも、現場で活躍するために重要なポイントになります。
例えば、視覚障がい者は聴覚や触覚が優れている事を生かし、あんま・マッサージ指圧師や電話オペレーター、一般事務やシステムエンジニアなどの職に就いています。
聴覚障がい者は、視覚情報処理能力に優れている場合が多いようで、事務職や製造業、接客業に就いている方が多いようです。
最近では、技術の発展や法律の改定などで、障害種別に関わらず様々な職種に就ける機会が増えてきました。自分の得意分野や性格、障がい特性を活かせる職種を見つける事で、より能力を発揮しながら働く事ができるようになるでしょう。
2. 合理的配慮の活用
障害者雇用では、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、障害者がその能力を十分に発揮できるよう、雇用主が障がい者の求めに応じて必要な配慮を行うことを指します。
合理的配慮を受けることで、障がいの影響を緩和しながら仕事に取り組むことができるようになります。
具体的な例としては、面接時の時間・場所の調整や採用試験の回答方法の変更、採用した後の職場環境の整備(バリアフリー設備の設置、勤務時間の調整、仕事の分担、補助機器の提供)などがあります。
合理的配慮を求める場合は、障害特性や必要な配慮の内容を具体的に伝えることが重要です。障害者手帳や医師の診断書などの客観的な資料を提示することも有効になります。
事業者との間で十分な話し合いを行い、双方が納得できる解決策を見つけることが大切です。
さいごに
障害者雇用に関する情報は、厚生労働省や独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構のホームページなどで詳しく紹介されています。障害者雇用を成功させるための研修やセミナーなども開催されていますので、積極的に取り入れていきましょう。
また、資格についてもハローワーク等で実施されている資格取得のセミナーに参加したり、試験実施会場にて障がいを抱える受験者に配慮してもらえる科目もありますので、必要な制度をうまく活用してスキルを身に着けていきましょう!
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